たごもりすメモ

コードとかその他の話とか。

CloudNativeCon Europe 2017に行ってきた&しゃべってきた

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うぎゃあ、これ今年の初エントリなのか。なんてこった。

で、FluentdがめでたくCNCF (Cloud Native Computing Foundation)に加わって初めてのCloudNativeConなので、Treasure DataのOSSチームで都合のつく人みんなで参加してきたというやつ。前夜祭的なところで同僚の Eduardo がKeynoteをやったり、Fluentd Salonという枠がつくられてFluentd関連の話をしたり。
自分はそれとは別にTalk proposalを出していて通っていたので、それを話しに行く、というのが個人的には最大の目的。

しゃべってきた

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セッションはカンファレンス2日目、全体でいちばん最後の時間枠。正直話すのが終わるまで気が抜けないからあんま好きじゃないんだけど、とりあえず、やるだけはやった。けっこう多い人が来てくれて席がぜんぶ埋まる(70人) + 立ち見(床座り見)がちょっとという感じで、思ったよりいっぱい聴きにきてもらえて嬉しい感じだった。

スライドはこちら。内容としては去年にLinuxCon Japanでやったやつのブラッシュアップ版なんだけど、じつはこの内容は自分の過去のプレゼンのあとにTreasure Dataのブログに載ってHacker Newsでちょっと話題になったり、同僚が別のCloudNativeConで一部をからめた発表をやったりしていたので、そのへんのディテールを再マージしたりして完成度を上げた。

話題としては、特にKubernetesのようなものを使う比較的大規模なコンピューティング環境を用いるようになったとき、どのようにロギングのためのプラットフォームを作り、それをスケールさせ、安定させるか、みたいなことを考えるという感じ。ログの収集と集約、ストレージへの書き込みなどの各部をどう設計するか、何に気をつけるか、みたいな話題を実例も含めて挙げてパターン化して並べた。

35分という時間に対してちょっと盛りすぎになったかなーと思ったけどなんとか時間内に終わったし*1、このtweetのように良かったと伝えてくれる人もいたので、ちゃんとできたんだろうと思うことにした。よかったよかった。


行ってきた

参加者としては、カンファレンス中日の1日目(前夜祭をふくめた2日目)に体調を崩して午後はずっとホテルで寝てたのもあり、Fluentd関連以外はあんまりセッションを見られなかった。残念。Kubernetes関連セッションはだいたい満員で、それ以外の話になるとぐっと空席率が目立つ、みたいな傾向が強いように感じた。
スポンサーブースもKubernetes向けの管理やモニタリングのサービスを提供する会社のブースが目立って、みんなそこで商売やりたいんだなー(他人事)。でも参加者と話すと大規模なノード数でKubernetesを運用しているっていう人はほとんどいなくて(というか話した中には皆無だった)、ちゃんと商売になるんだろうか、とかつい考えてしまう。

聞いたセッションは、うーん、あんま面白いものはなかった……というかこの手のものは日本の面白ソフトウェアカンファレンスで聞く類の面白セッションを期待してはいけない。みなさん頑張っておられますね、という感じ。
しかし実際のところ自分も今回のカンファレンスのセッション採択のレビューメンバーだったりしたので、あんまり他人事ではないのでした。カンファレンスというのは難しいなあ。

しかし会場では飲み物が常に提供され、食べ物も朝食、昼食、あいだのおやつ、など切れ目なく出てくるので、さすが参加費の高いイベントは違う、という感じ。夜にはアルコールも(さすがに本数制限があるが)出てくるもんね。
2日目終わったあとのパーティは別会場(ベルリンのある企業のオフィスらしかったけど、やたらデカい会場だった)に移動して。バス送迎つき*2ですごい。ベルリンのクラフトブルワリーのビールが出てきてすばらしかった。

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あれこれ話すと、CNCFに加わったことでFluentdの知名度がだいぶ上がったなーというのと、Treasure Dataという会社の知名度もそれにつれて少しずつ上がってきているのかな、という気がする。EUだと会社は無名だからなあ、カンファレンス参加は割とお手軽に知名度を上げられるチャンスなので、あれこれやっていきたい。もうちょっと同僚を海外のカンファレンスに送り込みたいな。

Fluentdを使っている人、使いたいから教えてくれという人、別の使ってるから今は特にーという人、あれこれだけど、いろいろしゃべってると共通の話題がぽんぽん出てくるのは楽しい。働いている会社が日本の会社に買収されてさーという人がいたり、DST*3まじで最悪という話で盛り上がったり、ロンドンのエンタープライズで政治と古いBSDに苦しんでるんだよという話を聞いておおお……みたいに同情したり、あれこれ。
なんというか、世界のどこに行ってもこの業界はあんまり変わらんなあ、という気がしますね。

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カンファレンスTシャツ(スピーカー向けかな?)と、あとはプロポーザルレビューメンバー向けのマグカップ、ニット帽子。これをかぶればキミもCloud Nativeマンだ!

あれこれ

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ベルリンは24時間電車が動いているというのもあって、多くの店やレストランが真夜中まで営業しているのが便利でいいな。そしてレストランはことごとく路上にオープンテラス席を持ってて、真夜中だろうとみんな可能な限り外の席で食べるのが普通、みたいになっている。自分はその雰囲気は好きだなあ。東京のレストランも持ってオープンテラス席をつくるべきだと思う。ベルリン、たぶん東京より寒くて雨も多いのにやれてるんだから東京でもなんとかなるってば。

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しかし食べ物はというと、まあね、イモと肉だよね。いいけどさ。数日なら新鮮なまま終えられるので。長くなるとちょっとアレな気がするが。探せば中華とかアジア系の料理とか、おいしいレストランはある模様。ベルリンにしばらく住んでたという人にくっついて行ったベトナム料理屋で食べたウドン(の麺をつかった何かの料理)はなかなかおいしかった。
で、ドイツだし、飲み物というと

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まあ、ビール飲むよね。

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ついでにUKのはなし

せっかく遠路ヨーロッパまで行くので、ついでにお客さんのところに行ってミーティングやってこよう、ということでUKはスコットランドグラスゴーにも行ってた。まあ仕事はやったとして*4、カレンダー的にちょうどよかったので自分で2泊追加して週末をグラスゴーエジンバラの観光に使ったり。
エジンバラ、起伏のある地形に古い城塞やらバカでかい教会やら塔やらで、たいへんステキな感じだった。

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泊まってたのはグラスゴーで、そっちも観光して回ったけどやっぱり丘やら教会やらがたいへんよい。

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でも全体的にエジンバラは観光の街(例えるなら京都)で、グラスゴーはもうちょっと実際的な街(例えば大阪とか?)という感じかなあ。グラスゴーのほうが普通に商売の街という感じで、地元の人が入り浸るパブなんかもあって楽しかった。見た範囲の問題かもしれないけど。しかし道端はグラスゴーのほうが汚ない感じだったりしてね。

でね。UKだしね。

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そのへんのパブで昼間とか朝からじいさんばあさんがガンガン酒飲んでるじゃん? まあ自分もビール飲むじゃん?

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食べたのは現地名物のハギスやハギス入りハンバーガー、UKなのでフィッシュ&チップス、あとは普通にピザ、ハンバーガー、魚介レストランなど。食べ物はだいたいおいしかった気がする。でもおいしそうな店はだいたいイタリアンとかハンバーガー屋とかで、現地のものは……みたいな気にならなくもないけど。とにかく滞在中に飽きることはなくてなによりだった。

ということで

いや、なかなか良い旅行でした。

*1:英語での発表だといまだに時間調整がうまくいかないことがある……

*2:会場までと、終わってからカンファレンス会場に戻るときも

*3:Daylight Saving Time つまりいわゆるサマータイム

*4:まだ非公開事例なので……